インタビュー

「ゆったり爽日市庭」 人、モノ、文化が行き交う交流スポット 

収穫体験を通じて

食べ物=命を頂くことを伝える

野間口 以前、SOKERで草加の農業を特集しました(http://soker.jp/193/)。その中で中山さんにも話しを伺いましたが(http://soker.jp/193/7/)草加の農業はその後いかがでしょう?

中山 相続の問題は大きいと思いますが、条件に合ったやり方をすれば農業振興地域とは違った農業ができると思います。

最近変わってきたのは、市内の多くの食品スーパーなどが草加産の農産物コーナーを設けはじめたことです。確かに販路は広がりつつありますが、スーパー側の方針が変わったりすればすぐになくなることです。売れているからいいというのではなく、自分の商品、店についているお客様がどれだけいるかが大事です。

野間口 中山さんの畑の収穫物の販売先はどういったところですか?

中山 お店(チャヴィペルト)、飲食店、学校給食が主な販路です。学校給食では、産地直送の八百屋という機能を生かして、献立に合わせてご提供しています。

野間口 前回、お話を伺った時に、農産物を販売する時にお客さんとの会話を通じて食べ方や特徴などの情報をつける「コミュニケーション農業」の話を聞いたのですが、そういう販売は続けていますか?

中山 はい、続けています。パートさんも増えましたし、お店では会話しながら販売しています。以前と明確に変わってきたのは、幼稚園、保育園の子どもさんたちが野菜の収穫体験をする機会が増えたことです。野菜を自分たちで畑から獲ってそれを頂く。「命を頂いている」ということを実感してもらえます。

野間口 自然に縁遠くて「食べ物=命」という感覚が薄い都市部の子どもたちに農業を通じてそういった食が意味することを教える。前回の記事では中山さんの農業の目的のひとつとして「都市農業の教育的価値」と表現しましたが、その価値を子どもたちに提供する機会が増えたということですね。

中山 そういう機会は最近増えました。芋掘りだけでなく、たくさんの野菜に目を向けてくれるようになってきました。

野間口 そういうプラスアルファで価値づけをしていかないと、単純に販売するだけでは、都市農業は厳しいですか?

中山 これは都市部に限らず、農業の盛んな地域、例えば深谷市の農協とかも最近野菜を売ることにシビアになっています。私が草加市の給食用に販売していることを知ると、規模もあって安定した販路ですから、その市場に参入しようと農家の皆さんは大変努力をされます。深谷の名産品であるネギを仕入れることが多いのですが、いいものを入荷したいので買い入れ価格も比較的高めに設定しているということあって、モチベーションが上がるのです。

野間口 ネギのクオリティを上げるには、どういう努力があるのですか?

中山 食味をよくするのは当然ですが、農薬を減らしたり、加工しやすいサイズにしたりとか、方法は色々あります。何軒かの農家がローテーションを組んで対応してくれています。

1 2 3 4 5 6 7
イメージ画像

サイト内検索

Loading