特集

知的障害者の自立に向けた「つばさの森」の挑戦

福祉以外の視点が福祉に役立つ

連覇達成の影の功労者 製菓部門担当、小川和哉さん

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小川さんは春日部市出身、つばさの森に就職して8年目。製菓の担当になって、本業である社会福祉士の他に「製菓衛生師」というお菓子づくりの資格も取得しました。勉強のために、浦和にある文明堂の工場で1週間研修するなど、お菓子づくりでもプロ並みの研鑽を重ねています。

「草加の名産品の小松菜マフィンをつくるようになって、行政やまちづくりに携わる人から支援、協力をいただけるようになりました。そのご縁は今後とも大切にしたいと思います。お菓子づくりは本業ではないので、正直難しいです。その半面、製造や営業といった違う仕事からものを見ることがあり、それが福祉にも生かせて非常にいい勉強をさせてもらっていると思います。

ご松菜マドレーヌがグランプリを受賞して、製菓に携わる人はもちろん、つばさの森全体が喜び、盛り上がりました。ある保護者の方は、20年この施設にいて初めての喜びだったとおっしゃっていました。この受賞が大きく、さらに頑張ろうという原動力になって連覇につながったのだと思います。

利用者の皆さんは、仕事をよくやったと褒められることはありますが、賞状とか賞をもらうという経験をしたことはこれまでなかったのではないかと思いました。それで、授賞の時には、ホテルにお願いして、一人ずつ小さな賞状をつくってもらいそれを渡しました。授賞式後、本人とお母さんがうれしそうに、その賞状を見ていた光景は今でも印象に残っています。自分の仕事に誇りを持てたのではないでしょうか」(小川さん)

小川さんが中心となって開発したご松菜マドレーヌには、草加名産の小松菜が使われています。彩のマカローヌには、「彩のかがやき」という埼玉県産の米からできた米粉を使っています。今、つばさの森では、埼玉県特産の狭山茶を用いたお菓子を開発中で、これを県の名物にしようと企画しています。

常に何かを仕掛けて、障害者の就労を盛り上げる。これが福祉の向上にもつながる。つばさの森では、このような考えのもと、チャレンジを続けています。

▽コンテストの参加者と応援団

マカローヌ応援2

▽2連覇の賞状

2連覇賞状

 

私たちにできることは何か?

人は誰しも「できること」と「できないこと」があります。それは、障害を持つ人、持たない人、程度の差はあっても同じことです。つばさの森では、障害を持つ人が「できること」に光をあて、今できることを様々に工夫、アピールして最大化する。あるいは、将来に向けもっとできるようにするといった取組みを進めています。

それでは「できないこと」は、どうすればいいのか。それは、ご家族はもちろん、特例子会社など、採用する企業や、商品を購入したり、まちで見かけたときに手助けしたりする地域の人々、つばさの森を含む行政の支援など、多方面から補うしかありません。

草加に住む人は、地域の立場から、まず「つばさの森」の存在や活動を知ることが第一歩です。そして、販売所や様々なイベントで出店している「ご小松菜マフィン」、「彩のマカローヌ」などの自主生産品を購入する。あるいは2色まで対応できる印刷施設があるので、名刺やチラシを発注する。これらの経済活動も私たちができることのひとつです。

草加市が障害を持つ人も暮らしやすい、優しいまちになるために「つばさの森」を知り、関心を持っていただければと思います。

 

▽2012年10月28日(日)開催された「つばさの森まつり2012」には、小雨の中たくさんの人が来場して買物や展示、パフォーマンス等を楽しみ、交流のひと時を持ちました。

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プログラム

(了)

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