インタビュー

前・草加市長 木下 博信氏(後編)

成功も失敗も、つながったひとつの人生
やり続ける限り失敗はない

前草加市長の木下博信氏のインタビューの後編をお届けします。パリダカ走行中体験した「終わった」と思う程の大クラッシュ。被災地の支援活動、今後のことなどを語ってもらいました。(前編はこちらから)

前草加市長 木下博信氏(後編)

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(聞き手 野間口司郎)

 

ソ連崩壊直後のロシアで
人間の生き方の原点を体感

木下 バイクに乗ることで私は色々な体験をさせてもらいました。話は戻りますが、20歳のときに、自民党も共産党もある面からは正しいことを言っていて、どっちが正しいか分からない。分からないなら政治に関わるのを止めようと思いました。

じゃあどうしようかと考えている時にパリダカに出会って、それに完走することを決めたんです。そして、明日のためにそのひとつとして、議員になる1年前、92年に第1回のロシアンラリーに出場しました。その体験が強烈でした。

91年の12月にソ連が崩壊した直後で、ほとんどの参加者はロシアは思っていた以上に貧しいという印象でしたが、私と何人かの仲間は逆に「なんて豊かな国なんだ」と思ったんですね。

コースはウラジオストックから北朝鮮との国境辺りまで南下してウラジオストックまで戻るまでの約1,000km程のイベントです。

バイクでザルビノあたりの海辺を走っていると、小さな家から、おばあちゃん・娘・孫まで三世代が揃って手を振ってくれてたんです。おもわず止まって話しかけてしまいました。

男は日中働きに出ていない、おばあちゃんと娘と孫たちです。おばあちゃん:「お前結婚してるのか?」、オレ:「いや、稼いた金全部バイクにつぎ込むんで、金がないから結婚なんてできないよ」、おばあちゃん:「結婚するのになんで金なんか要るんだい?目の前に海があって、裏に山もあって、あっちに川も流れてる。生きていくのにお金なんて要らないでしょ!」

なんか「ガーン!」と頭に来るものがありました。そして、この人たちの暮らしは、なんて豊かなんだと思いました。もちろん経済的なことじゃないですよ。

これこそシンプルな現実だと思いましたね。大地の上で自然の恵みで生かされ、家族助け合って生きていく。それは、イデオロギー的な真実などとは無関係です。地球で生きていくという感覚。その中で自分には何かしら役割が与えられているんだという感覚をその時持ちました。バイクに乗って居なければこんな体験はできませんでした。

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